
登山を安全に楽しむためには、適切な装備が不可欠です。中でも登山靴は、長時間の歩行や様々な地形での安定性を確保するために最も重要なアイテムの一つと言えるでしょう。
しかし、多くの種類やブランドが存在し、どの登山靴を選べばよいのか迷ってしまう方も少なくありません。
この記事では、登山靴の基礎知識から選び方のポイント、人気ブランドの紹介まで、登山靴選びに役立つ情報を網羅的にお届け。あなたに最適な一足を見つけるお手伝いをします。
登山靴選びの重要性

登山靴は単なる靴ではなく、山での安全を守る重要な装備です。不適切な靴を選ぶと、足の痛みやケガ、最悪の場合は遭難につながる危険性もあります。一方で、自分に合った登山靴を選べば、山での体験がより快適で安全なものになります。
登山靴選びが難しい理由は、個人の足の形や登山スタイル、行く山の特性によって最適な靴が異なるからです。また、価格帯も幅広く、初心者にとっては何を基準に選べばよいのか分かりにくいことも事実です。
これから登山を始める方も、より自分に合った靴を探している経験者の方も、ぜひ参考にしてください。
登山靴の種類

登山靴は大きく分けて以下の種類があります。
登山靴の種類
- ハイキングシューズ
- トレッキングブーツ
- マウンテンブーツ
- アプローチシューズ
- アルパインシューズ
ハイキングシューズ:ローカットとミドルカットがあり、軽量で柔らかいのが特徴です。整備された登山道や日帰りハイキングに適しています。トレッキングシューズよりも軽く、普段履きのスニーカーに近い履き心地で、タウンユースにも使えます。
トレッキングブーツ:中程度の硬さと重さで、1〜3日程度の登山に適しています。足首までしっかりカバーし、安定感があるため、ある程度の荷物を背負っても安定感があります。適度なクッション性と耐久性を備えています。
マウンテンブーツ:主に山岳地帯や雪山などの厳しい環境で使用される靴です。高い防水性と保温性を持ち、寒冷な気温や雪に耐える設計になっています。クライミングサポート機能を持つものもあり、アイゼン装着を前提としたモデルが多いです。
アプローチシューズ:岩場へのアプローチや軽いクライミングに適した靴です。特徴的なのは岩場で滑りにくいソールパターンで、つま先に「クライミングゾーン」と呼ばれる溝のないエリアがあり、岩との接地面積を増やしてグリップ力を高めています。
アルパインシューズ:岩場が多い登山道で垂直方向への移動を得意とする登山靴です。トレッキングシューズより硬いソールを持ち、小さな足場でも立ち込みやすい設計になっています。つま先にクライミングゾーンがあり、10〜12本爪アイゼンを装着しやすいコバが特徴です。
登山靴の特徴

登山靴は一般的な靴とは異なる特殊な設計と機能を持ち、山岳環境での安全性と快適性を確保するために作られています。主な特徴は以下の通りです。
構造的特徴
頑丈なアッパー:耐久性に優れた素材(革、合成素材など)で作られており、岩や木の枝などから足を保護します。高品質な登山靴では、一枚革(フルグレインレザー)が使用されることもあります。
防水性:多くの登山靴にはゴアテックス®などの防水透湿素材が使用されており、雨や雪から足を守りながら、内部の蒸れを逃がす機能を持っています。
保護機能:つま先部分にはラバーキャップ(トゥキャップ)が付いており、岩などへの衝突から足先を保護します。また、かかと部分も補強されています。
足首サポート:多くの登山靴はミッドカットからハイカットデザインで、足首をサポートし、不整地での捻挫を防ぎます。
コバ構造:アッパーとソールの接合部分には「コバ」と呼ばれる構造があり、特にアイゼン対応モデルでは重要な役割を果たします。
機能的特徴
グリップ力:深いラグパターンを持つアウトソールにより、泥や砂利、岩場など様々な地形でのグリップ力を確保します。多くの登山靴ではVibram®などの高品質なラバーが使用されています。
クッション性:長時間の歩行による疲労を軽減するため、適度なクッション性を持つミッドソールが使用されています。
剛性:登山靴はその用途に応じて適切な剛性(硬さ)を持っています。軽登山用は比較的柔らかく、雪山用は非常に硬い設計になっています。
サーモレギュレーション:温度調節機能を持つモデルもあり、暑い時には熱を逃がし、寒い時には保温する機能を備えています。
他の靴との違い
ランニングシューズとの違い:ランニングシューズが軽量性と衝撃吸収を重視するのに対し、登山靴は保護性と安定性を重視しています。
カジュアルシューズとの違い:日常的なシューズと比べて、はるかに頑丈で機能的な設計になっています。また、重量も一般的に重くなります。
ワークブーツとの違い:見た目は似ていることもありますが、登山靴は山での歩行に特化した設計で、特にソールのグリップパターンや足首のサポート方法が異なります。
登山靴は単なる靴ではなく、山での安全を確保するための重要な装備です。適切な登山靴を選ぶことで、より安全で快適な山行を楽しむことができます。
登山靴の選び方

登山靴の選び方は大きく2つ
- テラーンに合わせた選び方
- 活動内容に合わせた選び方
テラーン(登る山の地形)に合わせた選び方
登る山の地形(テラーン)によって、最適な登山靴は異なります。
整備された登山道:比較的柔らかいハイキングシューズやライトトレッキングブーツで十分です。軽量で歩きやすいものを選びましょう。
岩場や急斜面:しっかりとしたグリップ力と足首のサポートが必要です。ミッドカットからハイカットのトレッキングブーツが適しています。
雪山や氷河:剛性の高いマウンテンブーツが必要です。アイゼンが装着できるものを選び、防水性と保温性も重視しましょう。
泥道や湿地:深いラグパターンのアウトソールで泥はけが良いものを選びましょう。また、防水性能も重要です。
活動内容に合わせた選び方
登山の種類や期間によっても選ぶべき靴は変わります。
日帰りハイキング:軽量なハイキングシューズが適しています。荷物も少なく、足への負担が少ないため、柔らかめの靴でも問題ありません。
1〜3日の縦走:中程度の硬さと重さのトレッキングブーツが適しています。ある程度の荷物を背負うことを考慮し、足首のサポートがしっかりしたものを選びましょう。
長期の縦走登山:重い荷物を背負うことが多いため、しっかりとした剛性と足首のサポートを持つマウンテンブーツが適しています。
クライミング要素がある登山:岩場でのグリップ力が重要になるため、アプローチシューズや岩場対応のトレッキングブーツを選びましょう。
フィット感と快適性がとても重要
登山靴選びで最も重要なのは、フィット感です。
試着のポイント
- 実際に試着する際は、登山用の厚手のソックスを履いて行きましょう
- 店内を歩き回り、特に下り坂での足先の当たりを確認します
- かかとがしっかり固定され、靴内で足が動かないことを確認します
- つま先には少しの余裕(親指の爪1枚分程度)があるのが理想的です
サイズ選び:通常の靴より0.5〜1cm大きめのサイズを選ぶことが多いです。これは下り坂で足が前に滑ることや、長時間の歩行で足が膨らむことを考慮しています。
幅広・甲高の方:足の形は人それぞれです。幅広や甲高の方は、それに対応したモデルやブランドを選ぶことが重要です。無理に合わない靴を選ぶと、長時間の使用で痛みや豆ができる原因になります。
慣らし運転:新しい登山靴は必ず事前に慣らし運転をしましょう。最初は短い距離から始め、徐々に距離を伸ばしていくことで、靴と足を馴染ませることができます。
登山靴の主要ブランドやモデル紹介

登山靴の主要ブランドとその特徴を紹介します。
国内ブランド
- キャラバン:日本人の足に合わせた設計で、特に幅広の方に人気があります。C1_02やC1_03などのモデルは初心者にもおすすめです。
- モンベル:コストパフォーマンスに優れ、軽量モデルが多いのが特徴です。タイオガブーツシリーズは入門者に適しています。
- シリオ:日本で企画開発し、イタリアで設計・生産を行っており、幅広の4E+までラインナップがあります。
海外ブランド
- スカルパ:イタリアのブランドで、テクニカルな登山やクライミングに強みがあります。キネシスやミトスなどが人気モデルです。
- ラ・スポルティバ:クライミングシューズで有名なブランドで、アプローチシューズやテクニカルな登山靴に定評があります。
- ローバー:ドイツの老舗ブランドで、耐久性と信頼性に優れています。ティカムやレネゲードなどのモデルが人気です。
- メレル:アメリカのブランドで、特にハイキングシューズのラインナップが豊富です。モアブシリーズは世界的なベストセラーです。
- イボルブ:アメリカの比較的新しいブランド。「シャーマン」などの人気モデルを生み出しています。ビーガン対応の合成素材を使用した靴も多く展開。
- ボレアル:スペインの老舗ブランド。「ファイア」という革新的なモデルで登山靴の歴史を変えました。手作りながらもリーズナブルな価格が特徴です。
- ファイブテン:アメリカで創業され、2011年にアディダスにより買収。「ニアド」や「ハイアングル」などのモデルが人気。
- ブトラ:2014年韓国で創業のブランド。高品質な登山靴と高評価。「エンデバー」は初心者向け、「アクロコンプ」は上級者向けの人気モデルです。
予算別おすすめ登山靴ブランド
- 初心者向け(1〜3万円):モンベルのタイオガブーツ、メレルのモアブなど
- 中級者向け(3〜5万円):キャラバンのC1_03、ローバーのレネゲードなど
- 上級者向け(5万円以上):スカルパのミトス、ラ・スポルティバのトランゴなど
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モンベルのアルパインブーツ(登山靴)買取
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